園だより

2024.02.22

生活発表会ありがとうございました!

今日は令和5年度の集大成とも言える生活発表会でした。
子どもたち一人ひとり、先生たち一人ひとり、本当によくがんばってくれたなぁと思います。
そして、いつも子どもたちや幼稚園を見守り、応援し、支えてくださっている保護者の皆さまへ、心から感謝を申し上げます。
今回も本当にありがとうございました!

ステージで躍動する子どもたちの姿すべてが、油断したら号泣してしまいそうなくらい深く感動させられる姿でした。
一人ひとりのお顔を見ては、「この子たちと出会わせていただいて、本当に幸せなことだなぁ」と胸が熱くなりました。
子どもたちにも、先生たちにも、ただただ「ありがとう」と伝えたいです。

ここから先は、今のところは園長の独り言として聞いてください。

発表会当日である今日になって、たくさんの欠席がありました。
発熱や体調不良…こんなとき、つい「今日の発表会に出たかっただろうな…」と考えてしまいますが、本当はそれ以前に「熱が出て、咳が出て、しんどい思いしているのかな、早く治って楽になってほしいな…」と心配するところではないかと思うのです。
実は、12月の音楽会前後にも、同じように体調不良の子どもたちや先生たちがたくさんありました。

体調管理がなっていない?
いやいや、誰も風邪をひきたくてひいているわけではありません。
熱を出したくて発熱しているわけではない。
みんな十分に気をつけているんだけれども、結果的に体調を崩しているのです。
そんな子どもたちを思うとき、「今日出られなくて悔しいかな」の前に「今頃しんどい思いしているのかな」と思いたい。
幼稚園であればこそ、そう思いたいなと、私は思うのです。

ひょっとしたら、疲れからくる体調不良では?
私たちは、園生活の中で子どもに求め過ぎているのでは?

私は、子どもたちに「楽しい!」と夢中になれる体験をたくさんしてほしいと思う。
でも「楽しい!」「夢中になれる」時間は、疲れに対して鈍感にさせる場合がある。
「楽しい!楽しい!」と夢中になっているうちに、疲れはどんどん溜まっていく。
それがピークに達したとき、子どもたちは体調を崩すのではないか。

体調を崩す経験も、生きていく上では必要なことでしょう。
そういったことを繰り返して、私たちの体は作られていく部分もある。
しかし、特に子どものうちは、周りの大人がある程度管理する必要があるのではないか。
子どもの手を止めて、「今はゆっくりのんびり過ごすんだよ」と言う必要があるのではないか。

発表会で見せる子どもたちの姿は、驚くべき姿です。
この年齢で、こんなことまでできるようになったのかと、ただただ感心することが多い。
そうなるためには、日々の取り組みにそうなれるだけの時間と労力をかけているということでしょう。
だって子どもって、大人が考えるよりもずっとずっと、すごいんです。
積み上げれば積み上げた分だけ、結果として姿に表れるんです。

でも果たして、それは本当に子どものためなのか?
「大人が満たされるため」という部分もあるのではないか?
それは、大人が「求めている子ども像」を押し付けていると、必ずしもそう言いたいわけではありません。
それよりも「こうすることがこの子の将来のためには必要なんだ」と、「必要なものを相手に与えることができた」「自分は相手のために選択を間違えず、ベストを尽くすことができた」と、そういうときに感じる満足感・安心感のことです。

つまり、私は「教育」の名のもとに、「子どもたちの将来のため」という大義名分を掲げて、子どもたちに無理をさせているのではないか。

「子どもが育つ」って何だろう。
乳幼児教育の肝要とは、何だろう。
来年度の保育計画を考える時期である今、改めて、自身に問いかけています。

今日の生活発表会、とっても感動しました。
でもそれは、私が感動したのであって、「子どもの育ち」とはまた別の視点なのかも知れない…と、課題もいただいたような、そんな気持ちでいます。

幼稚園は、塾ではない。
習い事ではないのです。
幼稚園とは「子どもたちの生涯の土台が育まれる場所」です。
ですから、結果を求める場所ではなく、日々の、何気ない日々の生活こそが、何よりも大切なのです。

行事をイベントとして考え、あまりにも特別なものとしてとらえている私がいるのではないか。
だって、ピークのない日々よりも、時々ピークを感じることができる方が、前に進んでいる感じがするのです。
でも本当は、「生活」というのは特にピークがないもの、そこにこそ人生の要があるのではないか。

発表会が終わった今、一人ひとりの大切な手形を見ながら、子どもたち可愛かったなぁ、すごいなぁと思うと同時に、揺れ動く、私の心です。
すみません、オチはありません(汗)
オチはありませんが、私が考えていることを、これを読んでくださっている皆さんとも共有しておきたいと…ここに正直な気持ちを書き記しておきたいと思います。

何より、発表会のために日々の保育があるのではない。
日々の保育の先に、発表会があるのです。
子どもたちのすごい姿、成長を見る度に、それがとても誇らしく、一方で不安にもなる、私です。

子どもは、私や幼稚園のためにではなく、子ども自身のために生きているのだから。

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